■■ Weekly Fax News 556 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 08年上場企業倒産34件 ―『黒字倒産』が19件 」
(2)「 感じの悪い店と良い店 」
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◆「 08年上場企業倒産34件 ―『黒字倒産』が19件 」◆
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2008年の上場企業倒産は7月以降に急増し、上場廃止の1件を
含め34件発生した(帝国データバンク調べ)。6年ぶりに戦後最悪
を更新。
業種別では建設・不動産関連が25件と7割を超え、原因としては
販売不振がトップ、不適切な会計処理が発覚した企業も6件あった。
特徴的なのは、倒産前の直近決算で、前期比増収が19件、「黒字倒
産」も同じく19件となり、営業キャッシュフローが赤字の企業が2
4件であった。上場から倒産までは5年未満がトップで、最短は約9
ヶ月。「継続企業の前提に関する注記」の開示状況をみると、34件
のうち14件が同注記を倒産前に開示していた。上場市場別ではジャ
スダックを筆頭に「新興市場」が4割を超えた。
また、職を失った2008年の倒産企業の従業員数は12万340
0人を越えた。左記従業員数は2001年以降2005年まで減少を
続けていたが、2006年から増加、2008年は前年比35.1%
の大幅増加で、10万人を超えたのは4年ぶりとなった。業種別では、
建設業が3万700人(前年比+58.0%)で全体の約25%を占
め、運輸・通信業(1万852人、前年比+98.8%)や不動産業
(6436人、同+413.6%)での増加が際立つ。
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◆「 感じの悪い店と良い店 」◆
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宝飾品販売店を3店経営するX社のA社長から、こんな悩みを聞い
た。
「最近、何人かのお客様から、お宅の店は感じの悪い店だと言われ
ました。特定の店員への苦情かと思いましたので、どの店員かと尋ね
ましたら、店全体の雰囲気だと言います。何が原因かよく分かりませ
ん」
そこでA社長に店の様子を具体的に聞いてみると、感じの悪い店と
言われた原因をいくつか発見することが出来た。
(1)一般顧客の接客中、担当の得意客が来店すると、接客する店員
が急に変わることがある
(2)次々にケースから商品を取り出して説明しているうちに、店員
の説明がだんだんおざなりになって、購買を急がせるようにな
る
(3)自由気ままに商品を見ようとすると、店員が客の後を追って特
定の商品を勧めてくる
(4)店員の言葉遣い、特に敬語が不慣れで、お客の方が疲れてしま
う。
一般に、お客様は自由気ままに自己本位の商品選びをしたいと思って
いる(たとえ店側の演出や誘導であっても、自分が自由に選んだこと
を尊ぶ)。自分の縄張りを侵されたくない。また、店員はお客様を平
等に遇すると考えるから、目の前で差別を受けることは不愉快である。
感じの悪い店と良い店の違いは、このような満足を得られるか否かに
よって大きく左右されるようだ。