■■ Weekly Fax News 564 ■■
―――― ◆ 目 次 ◆ ―――――――――――――――――――――
(1)「 増える非正規社員の契約解除 ― 慎重な対応が必要 」
(2)「 今の良い点に着目する 」
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◆「 増える非正規社員の契約解除 ― 慎重な対応が必要 」◆
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厳しい経済情勢を反映し、雇用にかかる状況も厳しさを増している。
契約社員や派遣社員のみならず、正社員に対しても、早期退職勧奨や、
賃金の引き下げ、一時帰休などの措置がとられている。
特に契約社員や派遣社員などの非正社員に対する雇止めは深刻な状
況で、新聞やテレビなどでも取り上げられている。非正社員に対する
雇止めには、期間を定めて契約していた雇用契約の期間が到達したた
め、次の更新はしないという「期間満了」と契約期間の途中で契約を
解除する「中途解除」がある。期間満了については「契約が終了したの
だから、いつでも契約は解除できる」と解釈する経営者も少なくないよう
だが、これについては契約時に「契約更新の有無」についてどのように
明示したのかで大きく異なってくる。更新有りとした契約の場合、更新
するのかしないのかの判断基準についても契約段階で具体的内容
を示さねばならず、契約後、その労働契約が3回以上更新されている
か、1年超継続して雇用されている者については、更新しない場合、
少なくとも契約期間満了日の30日前までに予告をしなければならな
い。加えて雇止めの理由についての証明書を請求された場合には、
交付しなければならない。期間満了に伴う契約解除についてもしっかり
とした対応が必要となっている。
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◆「 今の良い点に着目する 」◆
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真から幸福感を覚える機会とは、身体の不自由を経験した後や大き
な悩みを抱えた時などにやってくるのではなかろうか。
例えば、酷い風邪をひいて寝付いたりすれば、元気な日には愚痴を
言いながらやっている仕事が恋しくなったりする。元気に仕事が出来
ることを幸福と感じる。
金属加工の会社を営むA社長から、経営計画の相談を受けた。「もう
15年も四苦八苦の経営を続けているのが嫌になりましたよ。これだけ
働いても、収支トントンですよ」という前置きで始まった。次に、「以前は、
前年よりどれだけ伸ばすのかの勝負で、働けば働くほど儲けが増え
ましたから」と続く。
ところが、筆者が「いい時代でしたね。今の状況はいい時代と比較
すれば苦しいですね。倒産会社が続出です」と言うと、A社長は「で
も、うちは15年持ち堪えただけ良かったかな」と急に表情を変えた。
そこで、筆者は「社長、今後の経営計画策定は、現在の会社の良い
ところに焦点を合わせて作りませんか」と提案した。その後、会社に
は熟練工が多勢いること、取引先との信頼関係が強固なこと、有望な
特許権を所有していること等、多くの取り柄を発見できた。A社長の
結語は、「苦しい時は順調だった過去を嘆くのではなく、今の良い点
に着目した方が幸せだね」だった。