■■ Weekly Fax News 635■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 最低賃金15円増750円 ―『逆転現象』解消へ 」
(2)「 挫折に負けるな 」
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◆「 最低賃金15円増750円 ―『逆転現象』解消へ 」◆
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2010年度の最低賃金について、埼玉地方最低賃金審議会は、前
年度より15円増の「時間額750円」に引き上げるべきと埼玉労働
局長に答申した。埼玉労働局長の最終決定を経て10月ごろ適用され
る見通しで、最低賃金で働いて得られる所得が生活保護の給付水準を
下回る「逆転現象」は解消する。
最低賃金は地域の物価や賃金事情を参考に都道府県ごとに決まる。
現行の全国平均は時給713円。埼玉は735円で東京の791円、
神奈川789円、大阪762円に次ぐ全国4位だが、生活保護の給付
水準を14円下回っており、この解消が課題だった。
政府は最低賃金について「2020年までに全国最低800円、平
均千円」の方針を打ち出している。中央最低賃金審議会の小委員会は
8月5日、本年度の地域別最低賃金について時給で10~30円引上
げを求める「目安」を決めた。埼玉の目安は生活保護水準に並ぶ14
円増だったが、埼玉地方審議会はさらに1円上乗せの15円増とした。
埼玉労働局によると、労使関係者らが加わる今年の同審議会は延べ
8回開催。経営者側から「今の経済状態を考えると大幅な引き上げは
難しい」などとする意見が出たが、政府方針を踏まえ、15円増を全
員一致で決めたという。
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◆「 挫折に負けるな 」◆
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Aさんは、10年前に埼玉県内で美容院を創業し、その業績は順調
に推移した。そこで、7年前に2店目を出店した。複数店を出すこと
を積極的に考えていたわけではないが、友人が紹介してくれた店舗の
デザインと格安家賃に心を動かされた。美容技術と接客に自信があっ
たので、店舗周辺の客層調査等は一切無しで開店を決めた。
その結果として、新店舗は3年で設備投資・運転資金負債2千万円
を抱えて閉店を余儀なくされた。Aさんは自分の経営判断の甘さを痛
切に感じ、暫くはそのショックで最初の店舗の運営も乱れがちだった。
Aさんから再度の出店計画を相談されたのは、2年前であった。始
めは1店を堅実に守るべきかの相談であったが、やがてもう一度自己
の能力を試してみたいと言う。前回は挫折を味わったが、今回は立地
調査を徹底し、客層(商圏内住民の職業・所得・年代構成、及びライ
フスタイル等)をよく調査して場所選びを慎重にしたと言う。
何か難しい問題に挑戦すれば、1回や2回の挫折は当たり前である。
挫折を避けていれば現在の水準以上の力を発揮することはない。挫折
の時は辛いが、何かに向かって前進している兆しでもある。Aさんの
再挑戦の2店目は現在1年経過したが、月々の計画顧客数と客単価を
大体獲得できている。