■■ Weekly Fax News 636 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 出生率は前年同の1.37 ― 高齢の出産率高まる 」
(2)「 他人の飯を食う 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 出生率は前年同の1.37 ― 高齢の出産率高まる 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
厚生労働省はこのほど、平成21年人口動態統計の確定数を発表し
た。出生数は前年から2万1,121人減少の107万35人。合計
特殊出生率は前年と同率の1.37となったが、これを母の年齢別に
見ると15~29歳の各階級では減少し、30~49歳の各階級では
上昇を見せている。最も高いのは、30~34歳。出生順位別では、
第1子、第2子、第3子以上のいずれも出生数の総数が前年より減少。
ただ35~49歳の各階級においては、どの出生順位についても増加
している。
死亡数は、前年から542人減少の114万1,865人。悪性新
生物(がんや肉腫等の悪性腫瘍)による死亡が死亡総数の30.1%
を占め死因の第1位となっている。第2位は心疾患、第3位は脳血管
疾患。
出生数と死亡数の差である自然増減を見ると△7万1,830人で、
自然増減率は△0.6となり、ともに3年連続のマイナスとなってい
る。
婚姻件数は前年から2.5%減少し70万7,734組であった一
方、離婚件数は0.88%増の25万3,353組となり、7年ぶり
の増加を見せた。
非正規雇用労働の増大、教育費用の増加などの影響から非婚化と少
子化が進み、出産年齢も高齢への推移が示された形だ。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 他人の飯を食う 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
新卒者の就職情勢が厳しい。卒業する年に躓いて、正式な就職に自
信をなくす場合もある。中には、希望の会社に入れず、家業等に従事
して悶々としている人もいる。
Aさんの父親はX社(雑貨卸、従業員50人)の社長をしている。
Aさんは大卒後このX社に入社した。就職活動の時は大企業を目標に
したが、どこにも合格できなかった。X社の社長としてはAさんが他
所の会社に就職し、社会的な修養を積んでから自社に戻ることを希望
していた。しかし、就職試験の不首尾により、将来の後継者として直
ちに自社で鍛えることを承知した。
Aさんは先輩社員の指示に従って働こうと思っていたが、気づいて
みると経営者の息子(事業後継者)として扱われていた。厳しく叱る
上司はいないし、先輩もAさんには遠慮した態度で接していた。1年
目は居心地が良かったが、2年目になると他の社員から孤立している
と思うようになった。その後、Aさんは一大決心で某ホームセンター
に転職し、6年目で部下10人を持つようになった。有能な上司に鍛
えられたので、取引先との人間関係やリーダーシップの重要性も認識
出来た。AさんはいつかX社に戻るつもりである。今は身内以外の職
場を経験することが大事であると、「他人の飯を食う」ことによって
初めて実感した。