■■ Weekly Fax News 642 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 納税環境整備等に向け税務省がPT設置 」
(2)「 お客様と店舗の信頼関係 」
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◆「 納税環境整備等に向け税務省がPT設置 」◆
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財務省はこのほど、平成23年度税制改正に盛り込むべき事項等を
とりまとめるプロジェクトチーム(PT)設置を決定した。納税環境
PTにおいては主に以下について、1年以内を目途に結論を出す。
(1)納税者権利憲章(仮称)の制定
納税者の権利を明確にし、税制への信頼確保に資すべく制定するも
の。課税庁からの更正と納税者からの修正で異なる更正等の期間限
定の見直しが盛り込まれる。
(2)国税不服審判所の改革
審判官の多くを国税庁出身者が占め、また証拠書類の閲覧・謄写が
認められないなどの現状を踏まえ、その組織や人事、不服申立前置
主義、不利益処分の理由附記などについて、制度全体の見直し含め
検討する。
(3)社会保障・税共通の番号制度導入
社会保障の充実と効率化を図り、また所得税の公平性を担保するた
めに不可欠な正しい所得把握体制を整備するべく、共通番号の導入
へ向けた制度設計を進める。
雇用促進PTにおいては、新成長戦略実現に向けた政策税制措置の
1つとして講じられる、雇用促進等のための企業減税について具体化
を図る。措置の対象としては、
◇健康・環境分野等をはじめとする雇用創出
◇正規雇用化
◇育児支援
◇障害者雇用などに取り組む企業
となっている。
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◆「 お客様と店舗の信頼関係 」◆
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多くの方々が、郊外の道端などに多く見られる無人の農産物直売所
でキュウリやナスなどを買ったことがあるだろう。近くに置いてある
金銭箱に代金を入れ、勝手に商品を持ち帰るシステムである。販売者
によると、商品の販売量と金銭箱の金銭有高は、ほとんど毎日一致す
るそうだ。
宝飾店などの経営指導に際して盗難防止策は深刻且つ重要な課題で
あるが、ふと反省する気持ちもある。例えば、入店して来るお客の特
徴や挙動を観察したり(どんな点に注目するか指導)、カギの掛かっ
たショーケースなどから商品を取り出して説明する時のお客様の態度
を観察したりする(不審な動作を指導)。極端に言えば、「お客様は
店舗の敵」と想定しているように見える場合もある。これでは、店舗
がお客様全体から信頼されなくなるおそれもある。ところで、店舗側
の盗難防止策に絶対はないが、入店して来るお客様に信頼と歓迎の気
持ちを表し(真心を込めて「いらっしゃいませ」)、お客様とのコミ
ュニケーションを積極的に行うこと(真剣な接客態度が犯行の隙を与
えない)が、最良の防止策と考えられる。要は盗難などを見つけるこ
とではなく、真剣な接客サービスによりお客様と店舗の信頼関係を築
き、犯行の動機(この店舗は簡単)を消滅させてしまうことである。