■■ Weekly Fax News 650 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 平成23年度税制改正大綱 ― 16日閣議決定 」
(2)「 情報の収集と使い方 」
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◆「 平成23年度税制改正大綱 ― 16日閣議決定 」◆
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16日、平成23年度与党税制改正大綱が閣議決定され公表された。
概略は以下の通り。
【所得税】
○給与所得控除は給与収入が1,500万円を超える場合、24
5万円の上限を設ける
○勤続年数5年以内の法人役員等の退職所得について2分の1課
税を廃止する
○現行の上場企業等の配当・譲渡所得等に係る10%軽減税率を
2年延長する。
【資産課税】
〈相続税〉
○基礎控除を「3,000万円+600万円×法定相続人数」へ
引き下げるとともに、最高税率を55%へ引き上げるなど税率
構造を見直す
○死亡保険金の非課税措置については、算定の基礎となる法定相
続人の範囲を縮減する
〈贈与税〉
○子や孫などが受贈者となる場合の贈与税の税率構造の緩和、受
贈者に孫を加える等相続時精算課税制度の対象範囲を拡大
【法人課税】
○法人実行税率を4.5%引き下げ、現在30%である法人税
率を25.5%に引き下げる
○租税特別措置である特別償却や準備金等を廃止又は一部縮減
○法人税法上の措置である減価償却制度の償却速度を主要国並
に見直す
○欠損金の繰越控除を一部制限
○中小法人に対する18%の軽減税率を15%に引き下げる、
等。
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◆「 情報の収集と使い方 」◆
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新聞の切り抜き収集を経験された方は多いであろう。「この記事は
面白そう」と。しかし、後でこの切り抜きを読んだり、何かに活用し
たりしているだろうか。切り抜きに限らず、テレビ番組のビデオ収録
等も同じかもしれない。
情報の収集は大事であるが、その情報が役立つかどうかは収集後の
使い方にある。例えば、経営コンサルタント(税理士、弁護士等も同
様)が、国の金融施策情報に接し、読後切り抜いておいたとしても、
結局何も具体的な活用をしないで終わることが多い。筆者は読後切り
抜いておき、必ずその情報と関係ありそうな関与先を思い浮かべて検
討する。そして、次回訪問の資料として関与先ファイルに入れておく。
このように情報は収集後が重要である。単に「良い情報を見た」で
終わってしまえば、それは知識に過ぎず、活用しなければやがて忘れ
てしまう。そこで、大事な情報を得たら、第一にそれと関連した情報
をさらに集め、第二にそれらを分析・研究し、第三に必要に応じて人
に会って信憑性を確かめたり、実際の現場に出向いて検証したりすれ
ば、その情報を大変有効に使ったことになる。使い方のポイントは、
情報を戦略的に(各人の能力資源を特定の情報活用に集中すること)
徹底して使うことである。