■■ Weekly Fax News 675 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 中小の設備投資4.1%減 ― 震災で慎重―日本公庫調査 」
(2)「 観光者は何処へ 」
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◆「 中小の設備投資4.1%減 ― 震災で慎重―日本公庫調査 」◆
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日本政策金融公庫総合研究所がこのほど発表した中小製造業の設備
投資動向調査によると、2011年度の当初計画額は前年度実績比4.
1%減の1兆6,525億円となった。同公庫は「東日本大震災の影響
を見極めるため、設備投資に慎重になったため」とみている。業種別
では、プラスチック(前年度実績比22.3%減)、業務用機械(同
20.6%減)、木材・木製品(同20.2%減)、印刷・同関連
(同17.0%減)、自動車部品を含む輸送用機械(同11.8%減)、
食料品(同11.4%減)など17業種中10業種がマイナスとなっ
た。一方、復興需要が見込まれる鉄鋼業(同20.4%増)、電気機
器(同11.3%増)のほか、化学工業(同10.2%増)、金属製
品(同10.0%増)、それに紙パルプ、窯業、汎用機械の計7業種
はプラスだった。目的別に見た11年度当初計画では「更新、維持・
補修」が38.8%を占め、3年連続で最も高い割合となる見通しだ。
以下、「能力拡充」、「新製品の生産・新規事業への進出・研究開発」
などが続いている。10年度の実績は「リーマン・ショックで大きく
落ち込んだ前年度の反動」(同公庫)から、同21.2%増の1兆7
231億円となり、4年ぶりに前年度を上回った。
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◆「 観光者は何処へ 」◆
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観光による見聞は、その人の教養や人格を高める作用がある。見る・
聞く・味わう等という五感を通して、読書等では味わえない体験が得
られるからである。また、受け容れる土地の人々は、自分が住む地域
の自然や歴史文化等を再認識することになる。
全国各地で観光者増強策が盛んであるが、イベント(当該地の祭り、
自治体や商工団体主催行事等)当日以外はほとんど観光者もいない町
も少なくない。特別なイベントと関係なく観光者が来ている町の共通
点として、歴史遺産・自然等の観光資源が差別化されていること、当
該町の地元民が観光者を心から歓迎していることが挙げられる。「観
光客が来てゴミを捨てたり、大声を出したりすると不満を言う商人や
住民がいるが、掃除が毎日必要となる程に観光客が来ることの有り難
さが分かっていない」と、ある町の観光協会長が嘆いていたことがあ
る。筆者が住む町は寺社が多く、観光シーズンになると寺社への道な
どを尋ねる観光者とよく出会う。親切な人は、寺社まで観光者に同行
して案内する。観光者と地元民は自然な交流を楽しんでいるように見
える。観光者に限らず、人は歓迎される場所に足を運ぶ。観光者は
「多くの中から我が町を選んで頂いたことに感謝します」という地元
民の表情や対応が嬉しいものだ。