■■ Weekly Fax News 696 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 平成23年賃金引上げ等 ― 実態調査の結果公表 」
(2)「 差別化商品の発掘 」
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◆「 平成23年賃金引上げ等 ― 実態調査の結果公表 」◆
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厚生労働省は、民間企業における賃金の改定等について
の経緯等を把握することを目的として、賃金引上げ等の実態
に関する調査を行っている。
今回公表された結果によると、平成23年中に賃金を引き上げる企
業は73.8%(前年74.1%)、引き下げる企業は4.4%(同
4.5%)、改定をしない企業は18.4%(同17.2%)となっ
ている。企業規模別に見ると、従業員5,000人以上の企業で4,
828円(同5,013円)、1,000~4,999人は、3,6
17円(同3,952円)、300~999人は3,181円(同3,
106円)100~299人は2,906円(同2,837円)の引
上げとなり、規模が大きいほど引上げ額が高くなっている。
一方、平成23年中に賃金カットを実施(予定含む)している企業
は15.2%(前年23.0%)で、引下げ対象者は、「管理職のみ」
が25.6%(同30.5%)、「一般職のみ」が14.3%(同1
2.6%)、「管理職一部と一般職一部」が35.0%(同30.7
%)、「管理職全員と一般職全員」が14.7%(同22.4%)と
なった。
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◆「 差別化商品の発掘 」◆
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全国各地でB級ご当地グルメのイベントが盛んである。その地方に
昔からあったメニューもあれば、元々あった料理に新しい工夫を加え
たもの等、実に様々である。
当然、人々から共感を得られるメニューとそうでないメニューがあ
るが、その分かれ目は人の持つ郷愁感(ノスタルジア)のような要素
が大きいと思われる。
Aさんは地方都市で和菓子店を経営している。各地の他店舗を視察
してスーパーや和菓子チェーンに負けない商品づくりに励んできたが、
地域の顧客からはあまり注目されず、売上はここ数年低下をしていた。
Aさんが「商品の差別化」発掘についてヒントを得たのは、県外で
見たあるお祭りに使われていた小道具だった。その町の菓子店で、お
祭りの小道具の形をした商品が観光客や地元客によく売れていたので
ある。Aさんは地元で有名な文化財・歴史的建物等の造形に着目して
商品を作ったところ、観光客だけでなく地元客からも注目された。A
さんは商品差別化の重要性を認識していたが、情報収集法や活用法が
的を射ていなかったことに気づいた。菓子類や料理等の差別化とは、
単に他所と違う商品を見つけることだけでなく、顧客の郷愁感や優越
感等を満足させる付加価値を加えた商品を発掘することであろう。