■■ Weekly Fax News 710 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 IT化は仕組みを変える ― 柔軟な発想で実現を 」
(2)「 商売は場所選びが先決 」
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◆「 IT化は仕組みを変える ― 柔軟な発想で実現を 」◆
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業務のIT化は発想により様々な方法が活用できる。簡単なIT化
の方法は、現在実施していることをコンピュータ処理に置き換えるこ
とで作業効率が向上することである。手計算をエクセル表計算で行う
とか、プログラムで複雑な計算を実行するなどが分かりやすい。新し
いシステムに置き換えられる場合の作業時間や作業要員数の比較によ
り費用対効果が評価できる。もっとIT化の範囲を総合的に行うとき
は、やり方を標準化して新たな仕組みの中でトータル作業を効率化す
る考え方になる。あるいは、発想を変えたり取り組みが実施を可能と
したり、大きな効果をもたらす場合がある。交通機関の改札作業は、
従来は人手で切符を確認する作業であった。これを機械が人の代わり
に行うと効率化できると考えられるが、かなり技術的に困難であるこ
とに気付く。そこで、お客が切符やカードを用いて機械にチェックさ
せ、さらに客が足を止めることなく処理を行える仕組みにかえたこと
で成功している。さらに切符をプリペイドカードに変えた改札方法も
自動販売機の使用回数を大幅に減少させている。最近では、自動販売
機による定期券の発行も大きく利便性を向上させた。これで、購入時
の混雑がかなり解消されたのではないだろうか。これらの発想を手本
にしたい。
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◆「 商売は場所選びが先決 」◆
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人の運命は『天地人』に左右されるという。即ち、天の時(時流の
運)、地の利(場所の有利性)、人の和(良好な人間関係)によって、
人や組織の首尾が決まるというものだ。物事は天地人のバランスがと
れて初めてうまくいくが、新規開業や商圏の設定等の際には場所選び
が先決かつ重要となる。立地条件の要素はたくさんあるが、ここでは
売上高(客単価と客数のレベル)を決定する交通要件について考えて
みる。Aさんは、1日あたり約5万人が乗降する駅近くでやや高級な
花屋を開業することにした。立地調査の為、現地に何度か足を運び、
駅前の主要道路の横道に飲食店が多く集積していることを発見した。
しかも、横道は駅から大型住宅団地への近道であることも分かった。
その道幅は狭いが、朝晩の通行人が多く、客数獲得に有利な立地と判
断した。しかし、結果は失敗であった。客数は多かったが、単価の高
い花が全く売れず客単価は非常に低かった。6ヶ月後、駅前の主要道
路沿いに移転したところ、客単価が高くなって、売上高が倍増した。
以上のように、立地条件は店ごとの店格・品揃え・価格帯・客層等に
よって基準が違う。店舗立地は偏った基準(通行量や家賃等)だけで
選ばず、自己の店舗特性を認識して行動することが成功の条件である。