■■ Weekly Fax News 824 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 相続法制検討WT ― 今後具体的内容の検討へ 」
(2)「 勤め人の四種類 」
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◆「 相続法制検討WT ― 今後具体的内容の検討へ 」◆
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現在法務省では、相続法制検討ワーキングチーム会議を継続開催し
ている。テーマとして
(1)生存配偶者の居住権を法律上保護するための措置
(2)配偶者の貢献に応じた遺産の分割を実現するための措置
(3)遺留分制度の見直し等の検討等
を行っているが、先般第5回目会合を開き、今までの議論の整理が行
われた。
それぞれたたき台が提示されているが、例えば、現行の遺留分制度
に代わる新たな制度の創設が検討されている。被相続人が生存配偶者
以外の者に遺贈や贈与をした場合にも生存配偶者にその潜在的持分を
確保等する方策として、a)生存配偶者は、被相続人がその婚姻中に
生存配偶者との協力によって得た財産を遺贈した場合には,生存配偶
者の貢献と評価される部分について,遺贈又は贈与の減殺を請求する
ことができる。b)相続開始の時点で、被相続人が兄弟姉妹以外の相
続人を扶養し、又は扶養すべきであった場合において、その相続人が
相続によって取得した額が《一定額》又は《一定期間の扶養料に相当
する額》に満たないときは,その相続人は,受遺者又は受贈者に対し,
その不足額の支払を求めることができるものとする。上記a)及びb)
の場合を除き,現行の遺留分制度は廃止する、等などだ。
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◆「 勤め人の四種類 」◆
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上司の立場から、部下の指示の受け方と行動力を分類・判定してみ
る。部下は上司の指示を的確に理解してテキパキと仕事をする者もい
れば、指示の理解度が低く仕事も迅速に遂行出来ない者もいる。
「武士道というは、死ぬことと見つけたり」で有名な、江戸時代の
佐賀鍋島藩士だった山本常朝著『葉隠(はがくれ)』にこんな文があ
る(和辻哲郎・古川哲史校訂『葉隠(上)』岩波文庫参照)。奉公人
には四種類の人がいる。すなわち、「急だらり」「だらり急」「急々」
「だらりだらり」と分類出来る。「急々」とは、用事も的確に請け負
って仕事も速やかに処理する者。「だらり急」は、用事を言いつけた
時は的確に理解していない様でも仕事を手際よく処理する者。「急だ
らり」は、指示は良い対応で請け負うが仕事を処理することに手間取
って長引く者。その他の者は、皆「だらりだらり」である。指示を受
ける時のだらりを予防する方法としては、上司は分かり易い指示を心
掛け、指示内容を復唱させてみる等の工夫が必要である。また、仕事
を処理する時のだらりを予防する方法としては、重要な仕事には必ず
仕上げの期限を明確にし、遂行後の報告を速やかにさせることが重要
である。指示の理解や遂行が立派でも、報告が的確でなければ「急々」
とならないからである。