■■ Weekly Fax News 835 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 職場コミュニケーション調査 ― 課長と部下の意識に落差 」
(2)「 撤退の好機 」
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◆「 職場コミュニケーション調査 ― 課長と部下の意識に落差 」◆
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立場が変われば、完全に相互理解をするのは困難なことは言うまで
もない。上司と部下、経営者と従業員など、様々な立場があり、どう
しても分かり合えない部分も少なくない。そのため、良好なコミュニ
ケーションが必要不可欠となる。
日本生産性本部が行った職場のコミュニケーションに関するアンケ
ート調査によると、上司と部下との間に認識の相違や理解不足が生じ
ていることがわかる。
調査によると、78.2%の課長は部下のやる気は感じながら、仕
事ぶりに満足しているのは42.7%、能力について満足しているの
は37.9%にとどまっている。一般社員は91.9%が自分の能力
に満足しておらず、自分自身の意欲が高いと評価する者は54.5%
となった。興味深いのは育成のために叱るべきかどうかという点。課
長の87.8%は部下を叱ることが育成につながると考えているのに
対し、一般社員の60.0%が叱られるとやる気を失うと回答してい
る。一方、課長の98.1%は育成のために褒めるべきであり、実際
に課長の78.4%が部下を褒めていると回答しているが、上司が褒
めてくれると回答した一般社員は48.6%に過ぎない。職場で叱る、
褒めるといった点については認識の違いが際立っているようだ。
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◆「 撤退の好機 」◆
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いつの時代も、好機を捉えて繁盛店を作る人はよく見かけるが、残
念ながら繁盛しているうちに撤退出来る人は少ないようだ。物事は順
調に進んでいると感じた時が本当は撤退の好機と言われる。特に好運
が予想以上に長く続いていると思ったら、根本的に反省してみる必要
があろう。特定の人(会社)にずっと好運が続くということは絶対無
いからである。商売や勝負事等においても勝ち続けている時が撤退の
最も好機であり、兵法書や戦記物等によると有能な将軍や軍師は攻撃
よりも退却が上手と言われる。しかし、順調な時に普通の人が素早く
撤退することは非常に難しい。
特定の商品の売れ行きや店舗の売上高が順調であっても、例えば次
のような現象が現れたら、躊躇することなくその商品の取り扱いを止
めたり、退店(規模の縮小)したりすることを検討したらどうだろう
か。
(1)特定商品又は店舗売上の上昇が止まり、横ばい傾向が一定期間
続いた。
(2)特定商品やサービスに対する苦情件数が増加し、苦情内容が複
雑になった。
(3)商品や店舗間の競争が目立つようになり、新規参入者(特に大
型店や異業種からの参入)が急増した。
(4)仕入商品の価格又は販売価格が低下して、安売りが目立つよう
になった。