■■ Weekly Fax News 367 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 株式投資のリスク軽減 ― 17年度税制改正で特例措置 」
(2)「 不完全な改善 」
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◆ 「 株式投資のリスク軽減 ― 17年度税制改正で特例措置 」 ◆
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平成17年度税制改正で株式投資における個人投資家等の投資リス
クの軽減を図る措置が講じられる。
これは、「特定管理口座内での株式価値喪失に係るみなし譲渡の特
例」とするものである。「平成17年度税制改正の要綱」(閣議決定)
によると、この特例は、「特定口座を開設する証券業者等に開設され
る特定管理口座(特定口座内保管上場株式等で上場株式等に該当しな
いこととなった国内法人の株式につき当該特定口座から移管により保
管の委託がされること、その他一定の要件を満たす口座)において、
上場株式等に該当しないこととなった日以後引き続き保管の委託がさ
れている当該株式(特定管理株式)につき、株式としての価値を失っ
たことによる損失が生じた場合として定める当該特定管理株式を発行
した株式会社の清算結了等の事実が発生したときは、当該損失の金額
として一定の方法により計算された金額は、当該特定管理株式の譲渡
をしたことにより生じた損失の金額とみなして、株式等に係る譲渡所
得等の課税の特例を適用することができる」とされている。この改正
は、平成17年4月1日以後に上場株式等に該当しないこととなった
場合から適用される。
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◆ 「 不完全な改善 」 ◆
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長年、ある公的機関の経営相談員をしている。公的機関の相談制度
を上手に利用して伸びている経営者がいる一方、他方で経営相談の時
間がほとんど愚痴と言い訳になっている経営者がいる。
数ヶ月毎に定期的に相談を受けに来る事業者が何人かいるが、アド
バイスに対する態度や行動には、大きく分けて二通りある。年代や性
別に偏りはない。
ある相談者は、前回受けたアドバイスをどのように実行してみたか
の話から始まる。その時により、成功談もあれば失敗談もある。しか
し、表情は明るく、たとえ失敗しても試みたことを後悔してはいない
ようだ。
別の相談者は、前回受けたアドバイスをじっくり検討したが、今の
ところ何もしていないという話から始まる。そこで、今日は成功がも
っと確実で、実行が簡単にできる改善策を探りに来ましたと言う。
前者を「不完全な改善」、後者を「完全な失敗」と呼んでいる。役
に立つアドバイスを受けても完全を求めて何もしないことは、その事
に関しては完全な失敗である。良いアドバイスと判断して実行したこ
とは、たとえ不完全であっても少しは改善が進んだことになる。さら
に工夫を重ねれば、大きく前進する可能性がある。前進する経営とは、
「不完全な改善」を日々続けることだ。