■■ Weekly Fax News 657 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 協会けんぽ保険料率 ― 昨年に続き上げ決まる 」
(2)「 社員からの提案 」
―――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 協会けんぽ保険料率 ― 昨年に続き上げ決まる 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
協会けんぽでは昨年度に引き続き、全国的に保険料率を引き上げる
こととなった。平成21年度には全国平均で8.2%(労使折半)だ
った保険料率は、平成22年度に9.34%に大きく引き上げられ、
平成23年度も9.50%へ引き上げられることとなった。
改定後の保険料率は最も高い北海道及び佐賀県で9.60%(北海
道では前年度比0.18%増、佐賀県では同0.19%増)、最も低
い長野県で9.39%(0.13%増)となる。都道府県による保険
料率の差異は0.16%から0.21%に拡大することとなった。激
変緩和措置がとられているとはいえ、地域格差が広がりつつある。
新しい保険料率は平成23年5月2日に納付する保険料(3月分)
以降(任意継続被保険者については4月分以降)から適用される。な
お、40歳から64歳までの介護保険第2号被保険者に対する介護保
険料についても、1.50%から1.51%に引き上げられることに
なる。
協会けんぽの財政状況は依然として厳しい。平成23年度の医療分
の収支見込みは558億円の黒字、介護分は108億円の赤字を見込
んでいるが、平成24年度には全国平均で10%近くまで上昇すると
いう見込みもある。
―――――――――――――――――――――――――――――――
◆「 社員からの提案 」◆
―――――――――――――――――――――――――――――――
X社(機械部品製造)のA社長は、30年間某中堅企業の系列下に
入って、機械部品製造一途の経営をしてきた。最近は有能な社員が入
社して、多種の改善提案をするようになった。ところが、A社長が決
まったように言うことは、「その提案は今の仕事に支障はないのか」
である。提案をした社員は必死な思いで説明をするが、最後はいつも
何か大きな失敗をした釈明をしているような気がした。「再検討して
みます」と去って行くが、同じ提案は二度と出なかった。また、Y社
(食品の通信販売)のB社長は、5年前に創業した時から社員の提案
は全て経営会議で採り上げ、決定的な不都合がないかぎり採用するこ
とを原則としている。全社員が毎月多くの提案をするようになり、そ
の効果に応じて手当を支給している。社員提案制度を設けている会社
は多いが、その取扱い(採用審査の基準、提案者の評価と手当等)は
区々である。最低限必要な事は、提案制度の目的と取扱い規定を明確
にしておくことであろう。一般に、次のような会社は、社員提案制度
が長期に亘って効果を挙げている。
(1)経営陣の提案制度に対する期待や評価が高い
(2)採用可否の基準を低めに設定している(試験的導入も実施)
(3)分かり易い提案者の評価や手当等の規定がある。