■■ Weekly Fax News 827 ■■
――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――――
(1)「 変わらなければいけないが変えられるのはトップだけ 」
(2)「 足下を見る 」
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◆「 変わらなければいけないが変えられるのはトップだけ 」◆
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売上拡大という目標を持って会社を運営するには、顧客拡大のため
の営業体制の確保、新規事業を開拓する組織の設立、新規商材の開発
部門の設置など現状を変える対策を施すことが必要だ。既存の組織の
中で、新たな取り組みを並行して行わせることは、結局何もしていな
いことと同じになる。トップが、売上低迷を脱却するために社員に対
して各自が頑張ろうと言っても現状を変えることは不可能だ。社員は、
今まで考えたことがないことはせずに既存の業務の忙しさに逃げ込む
だけだ。
多くの提案について失敗を恐れずに提案者に実行させ、アイデアや
ノウハウを蓄積しつつ、ゴールに向かわせることが重要だ。短期的な
効果と長期的な効果を織り交ぜて、粘り強く継続した開拓作業を行う
べきである。商品開拓は、多くの反対や、多くの失敗をも恐れない覚
悟で、人を育てながら進むべきだと考える。トップは、時代を読みな
がら、ユーザーニーズを新たな発想で創造しようとする社員にチャン
スを委ねることも重要であろう。5年後の結果を出すには、トップの
今からの変革が必要であり、何もしなければ10年後も変わらない。
常に改革する社風を醸造することがトップの役割であり、社風が、売
上拡大を実現させる力になる。
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◆「 足下を見る 」◆
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最近、電車等に乗っていて思うことは、皆さんの履物が大変立派に
なっていることだ。種類は区々であるが、靴・サンダル・ハイヒール
等が大抵新しく、品の良い物が多い。「足下をみる」と言うことわざ
は本来、相手の弱みにつけこむという意味だが、弱みどころがむしろ
強みかもしれない。
Aさん(70歳男性、お茶販売店経営)は、服装よりも履物のおし
ゃれに強い関心を持っている。以前はネクタイ選びにこだわっていた
が、クールビズの影響で関心が薄れてしまった。現在は履物の種類や
デザインに関心を持って50足以上を揃え、外出時に迷うほどである。
Aさんによると、「服装に自信がなくても、足下に自信があると結構
気分が良い。他人も履物だと気軽に言えるらしく、度々褒められる」
と言う。
電車等で履物をたくさん見ていると、身の回り品の流行や生活様式
等が少し分かる。長年使って古いと言う意味で、「草臥(くたび)れ
た服」「草臥れた靴」といった表現があるが、服装や靴の様子は持ち
主の身上を表しているかもしれない。繰返すが、「足下を見る」と言
うことわざは元々足の疲れ具合に便乗して駕籠かきが不当に高い料金
を要求することだが、これを逆用して足腰の元気さをアピールして自
信のある活動をすることも面白い。